おおさか型モデル展示住宅コンペ

街中に立つ木の住まいとして金属板で囲われた内部に
杉の木立とツリーハウスのイメージを提案した住まいです


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設計概要

《おおさか型モデル展示住宅コンペ》
□1 杉の木立を住まいの中に再現する―規則正しく林立する杉の柱
天井・壁・床の全てを杉で被われた2層分のおおらかな室内空間には、杉の柱が規則正しく建ち並び、杉の木立をイメージさせます。モデルハウスの敷地では屋外にも室内の柱割と合わせて杉を植樹し、製材された杉との対比を通し、よりいっそう木に対する理解を深めます。

□2 樹上のテラス・冒険小屋―ワーキングテラスと隠れ家的な個室
森の中の生活、樹上に作った冒険小屋は子供も子供の心を持った大人も憧れを感じます。そのイメージを室内の林立する杉の柱の上に再現します。最小限の個室スペースは隠れ家的な香りを漂わせ、樹上のテラスをイメージしたワークスペースを設けました。

□3 街中に立つ木の住まい―折版の外皮と杉の内被
自然が少なく過密な街中の生活でこそ望まれる木の住まい、大阪に建つ住まいとして外皮を折版で覆い防火・防水・防犯に対処します。空気層を挟み内被は生活を包み込む杉の囲いとします。杉の厚板は柔らかく人に接し、吸湿に優れ、家中を杉の香りで包みます。

□4 町屋の伝承―ミセとトオリニワ
通りに直接面する和室は気軽に訪れる人を招き入れ、かつ奥の生活部分の緩衝地帯としています。両側の敷地境界沿いには光と風の通り道を通り庭状に設けました。人情あふれる生活、長い歴史に培われた町屋のエッセンスを受け継いでいきます。  

河内長野市森林組合主催の公開設計競技として佳作に選ばれた案です。

建築概要
          
  • 敷地面積:330㎡
  • 建築面積:98.60㎡
  • 延床面積:139.42㎡
  • 規模構造:木造 2階建て
  • 設計期間:1999/07
  • 設  計:木村哲矢建築計画事務所