西蔵町の家

阪神淡路大震災による建て変えですが
塗り壁と和瓦葺きにこだわった中庭を囲む住まいです


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設計概要

《普通の家》
「普通の家」・・・この住まいはごく普通の家です。しかし、それにしても「普通」とはいかに曖昧なことでしょうか。建築主が考える「普通」と、設計者が考える「普通」、そして工務店の考える「普通」とは、実に幅があります。そしてまた、「普通の日本の家」というものは、今の世の中では随分と変わってきているようです。
阪神淡路大震災では多くの貴重な人命・財産と共に、阪神間の景観を形作ってきた普通の、そして美しい家屋もまた多数失われました。そして、その跡地には工場製品による商品住宅が建ち並び、今日の「普通」を宣言しているかのようです。
震災による建替えのこの住まいで、私たちは互いの「普通」の違いを埋めつつ、普通の工法である木造の在来工法を用いて地震にも丈夫な構造を作り、従来の材料である瓦や土塗り壁・木の建具を用いて、普通に家を造ると言うことを考えてみました。

建築概要
          
  • 敷地面積:119.62㎡
  • 建築面積:71.73㎡
  • 延床面積:138.26㎡
  • 規模構造:木造 2階建て
  • 設計期間:1996/09~1997/06
  • 工事期間:1997/07~1998/04
  • 設計監理:木村哲矢建築計画事務所
  • 施  工:株式会社 カケイ工務店
  • 撮  影:平井美行写真事務所